Art&Culture
2019.05.31

異国と日本をつなぐ路となった「海」から日本の歴史をのぞいてみよう

 

(TOP画像/右)北からの開国展近海見分之図 千駄崎砲台試狼火図(部分)

 

四方を海に囲まれた海国日本は、海が自然の要害となったことから、容易に異国船が接近できなかったこともあり、海外における戦争や紛争の影響を受けることなく「鎖国」政策による平和を享受することができました。しかし、18世紀に入ると、航海術や造船技術の発達により、異国船が日本近海に頻繁にその姿を現すようになります。海は異国と日本とを結ぶ路(みち)となったのです。そのような状況下において、日本と初の条約を締結したアメリカ東インド艦隊司令長官ペリーの来航より60年以上前の寛政3(1792)年、ロシアはラクスマンを派遣し江戸幕府へ開国通商を要求します。

幕府は、ラクスマンの来航に端を発し海岸防禦(海防)態勢が不備であることに危機感を募らせます。その後、文化元(1804)年のレザノフ来航や文化5(1808)年のフェートン号事件などの対外的危機が相次いだことから、全国的な海防態勢の強化を図りました。総延長約430キロの海岸線を有する神奈川県域においても、三浦半島を中心に多くの台場が築かれました。

そこでこの展覧会では、自然の要害として機能していた海が異国と日本とをつなぐ路へと、その役割が変容したことを踏まえつつ、アメリカに先立ち北から開国を求めたロシアとの関係を浮き彫りにするとともに、「鎖国」を維持するために構築された海防態勢を紹介することで、開国史の新たな視点を提供します。

 

《展示構成》
Ⅰ. 北の海へのまなざし
Ⅱ.を越えて―ひと・モノ・情報―
Ⅲ.海を巡る―海防巡見報告―
Ⅳ.海を守る

 


北からの開国展大黒屋光太夫・磯吉画幅(大黒屋光太夫記念館蔵)

 


北からの開国展大黒屋光太夫によるロシア文字(扇子)(大黒屋光太夫記念館蔵)

 

 

特別展「北からの開国 ―海がまもり、海がつないだ日本―」
[日時]7月13日(土)〜9月1日(日)9:30〜17:00(入館は16:30まで)
※8月6日(火)は、展示替えのため閉場(常設展示は観覧可能)。
[会場]神奈川県立歴史博物館  1F特別展示室・コレクション展示室
[休館日]月曜日 ※但し、7月15日(月・祝/海の日)、8月12日(月・振休)は開館。
[料金]一般¥900、20歳未満・学生¥600、65歳以上¥200、高校生¥100 ※中学生以下・障害者手帳をお持ちの方は無料
[主催]神奈川県立歴史博物館
[TEL]045-201-0926(神奈川県立歴史博物館 企画普及課)
*神奈川県立歴史博物館の公式サイトはこちら!!

 

 

SPOT INFO

神奈川県立歴史博物館

横浜市中区の馬車道と本町通りとの交差点に近い辺り、南仲通りと弁天通りとの間の一角に神奈川県立歴史博物館がある。旧横浜正金銀行の建物を利用したこの博物館はその堂々とした外観を見るだけでも興味深いが、博物館としての展示もかなりの充実度で、歴史に興味のある人にとっては見逃せないものだと言って良い。

  • ショップ・スポット名
    神奈川県立歴史博物館
  • 住所
    神奈川県横浜市中区南仲通5-60
  • 電話
    045-201-0926
  • 営業時間
    9時30分~17時00分
  • URL