Gourmet
2019.11.15

『 帆立のセビーチェ』 ~ ハーブソルトのこと ~

ものがたりのあるレシピ。  11月

 

これは便利だな…と思う食材に、ハーブソルトがあります。何が便利かと言えば、普通の塩をふった時と比べて、味はもちろん、お料理の見た目がグンとよくなるところです。振りかけるだけで、まるで料理雑誌の一皿のように変身。しかもカルパッチョや肉のローストなど、シンプルでいわゆる「塩をふるだけ」といった料理に威力を発揮し、おもてなしの強い味方となります。手土産にも喜ばれますので、この冬のパーティーシーズンに是非お役立てください。

 

『 帆立のセビーチェ マルタ島のハーブソルトで 』

2人分 調理時間 15分

 

1.鍋に湯を沸かし白ワイン・玉ねぎの薄切り(適量)を加えて5分沸騰させる。生の帆立貝(貝柱6粒)を入れて45秒茹でる。氷水に取り、冷やして水気を拭く。3枚の薄切りにして皿に丸く敷く。

2.1にハーブソルトをたっぷり振る。写真のように、プティトマト・パクチーの茎・ピンクペッパー・玉ねぎみじん切りを散らし、パクチーの葉ライムを中央に飾る。

 

 

11月のコラムは “ 塩と土地 ” のものがたり

今月のお料理で使用したのは、マルタ島のハーブソルト。あまりに美味しいく、あっという間になくなってしまったので、手元にある塩とハーブで似たものを作ってみました。塩もハーブもなかなか美味しいものを使ったのですが、仕上がりはいまいち…。なんだかしっくりかみ合わない…。

そうそう、そうでした! 同じ土地でとれた食材どうしというのは、最高に相性がいいものなのです。マルタ島は地中海に浮かぶハーブで有名な島。どちらも育ちの良い、同郷の組み合わせだからこそ、美味しいハーブソルトに仕上がったのでしょう。私が合わせたイギリスの塩と南仏のハーブの相性はいまいちだったようです。

 

こんなこともありました。インドネシアの郷土料理、ナシゴレンを作っていた時のこと。我が家で使っているのはフランス・ゲランド産の塩なのですが、ナシゴレンの味付けがいまいち決まらない。食材庫にジャカルタの空港で買った塩があったのを思い出し、使ってみると、一瞬にして「これで良し!」という美味しい塩加減になったのです。「やっぱりインドネシアの料理にはインドネシアの塩なのね…」と若い私には大きな発見でした。

 

よく、お肉には岩塩、魚介類には海の塩、と言いますよね。これは陸と海というもっともざくっりとした分け方なのでしょうが、よく言ったものだと納得です。塩の生まれた土地を意識して使い分けると、新たな美味しさに出会えるのかもしれません。