Gourmet
2016.04.13
昭和が香る純喫茶で、映画のワンシーンを気取ってみる
1974年、石川町の駅のすぐ横にオープンした純喫茶は、今も当時の姿のまま営業を続けている。
レースのカーテンが似合う窓際の席に座り、読みかけの本を開いてコーヒーを飲飲んでいると、自分が映画のワンシーンを演じているような錯覚に陥る。実際この席は、映画やドラマの撮影にもたびたび使われているそうだ。
もっとも、実際にはおしゃべり好きのママたちが家族で切り盛りする店なので、気取った態度は似合わない。時間と材料があるときは、メニューのちょっとしたわがままにも応えてくれるそうだ。
純喫茶の定番「タマゴサンド」(450円)。タマゴ焼とキュウリ、レタスというシンプルさはオープン時から変わっていないそうだ。ただ、ゆで卵が主流だった当時を思うと、画期的なメニューだったのかもしれない。ホットコーヒー(400円)は、1杯ずつハンドドリップでいれてくれる。
若い世代には「レトロ」と映るかもしれないが、本物のレンガを積み上げた壁、ステンレスを使った天井などはとても丁寧に仕上げられていて、オーナーのこだわりが感じられる。
入り口に置かれたレジスターは飾りではなく、今も現役で稼働中。お店の看板も、なんとなくカッコイイ。