四季折々の花々が楽しめる庭と丁寧な料理が味わえるとっておきの隠れ家
鎌倉駅から徒歩10分、江ノ電和田塚駅近くに昨年オープンしたすてきな隠れ家をご存知ですか?
江ノ電の線路近くの細い道を入ると、緑が生い茂る門が現れます。
門をくぐるとそこは別世界。
きちんと手入れされているものの、どこか森の中に迷い込んだかのような空間が広がります。何かに導かれるように小道を歩んだ先には、古くしかしスタイリッシュな建物が。
ここが今回ご紹介する「茶房 空花」です。
のれんをくぐると、心地の良い空間が広がります。
2階席につながる階段もレトロ。
四季折々の草花が楽しめるお庭を望みながら、お食事を楽しむことができるスペースです。
こちらは基本的に予約制。おひとりおひとりのお客様に丁寧に向き合った料理を提供したいという思いが伝わります。
今回いただいたのは、茶房膳というセット。
まず運ばれてきたのはこちら。
籠に入った季節のおかず6品に、ご飯とお味噌汁、そしてお供として選んだ鶏肉味噌です(お供はとろろも選択可能)。
籠の中に収まった色とりどりのおかずたちは、調和が取れているのにそれぞれに異なる光を放っているよう。
この日のおかず、まずは鎌倉野菜と海鮮のジュレ。
野菜の味が濃く、海鮮の風味と出汁の効いたジュレが混ざり合って複雑で心地よい風味が口の中に広がります。
あっさりしたジュレとは反対に、角煮は食べ応え十分です。
豚の角煮が多い中、和牛のほほ肉を使用しているので、しっとりしつつもずっしりとしたお肉の旨味を感じられます。
おかずだけでなく、おひつで出される黒米とお味噌汁も美味!
プチプチと甘みのあるご黒米は、栄養価の高い長野県の新品種「風さやか」と、ここにもしっかりこだわりが。
お味噌汁は自家製味噌を使用しており、ほんのり酸味も感じられるさっぱりとしたお味。
おいしいご飯とお味噌汁だけでも満足してしまいそうですが、その後にもとっておきのお楽しみが。
それは常時8〜10種類も用意されているデザートです。
ほぼ全てがお店で作られています。甘酒の最中やコーヒー羊羹など、どれもここでしか味わえないものばかりで目移りしてしまいました。
この中から2つを選べるということで、悩みに悩んでチョイスしたのがこちら。
左が桜のクランチをトッピングしたガトーショコラ、右は酒粕のチーズケーキ(いちじくのソース)です。
名前を聞くだけでうっとりしてしまいますが、食べるとさらにうっとり。甘さ控えめで素材の味を生かしつつ、しっかり満足感があり、それでいて食べていて罪悪感のないスイーツばかり♪
飲み物もお好きなものを選ぶことができます。
今回お願いしたのはアールグレイですが、日本茶や自家製ジュースなどもチョイス可能。
温かい飲み物は鉄瓶でサーブされるのも嬉しいポイントです。
こんなにも至れり尽せりな品々ばかりなのは、一流の店で修行と経験を積んだ女性シェフだからこそ。
ミシュラン三ツ星を獲得した日本料理店「元麻布かんだ」で修行したのち、銀座「アコメヤ厨房」の料理長を勤めてきたシェフは、栄養士の資格も持っています。
だからこそ、どの料理も素材そのものが持つ風味をしっかり味わえるのに、さっぱりといただけるひと工夫が施されているのです。
器一つ一つやインテリアにも繊細なこだわりとエッセンスが詰まった空間でいただく、身も心もほどけるような料理。特別な時間を感じに、ぜひ訪れてみてくださいね。