【取材記事】資生堂社創業154年の“美”と“知”を五感で体感!
「Art & Heritage Passage」へ潜入
資生堂社の研究開発拠点「資生堂グローバルイノベーションセンター」内の「Shiseido Beauty Park」では、
2026年1月に2階フロアが「Shiseido Art & Heritage Passage」としてリニューアルオープン。
社員のみなさんのこだわりが詰まった今回のリニューアルについて、お話を伺ってきました。
「Shiseido Beauty Park」は、2019年に美の複合体験施設「S/PARK」として開設。
2025年に「研究員と生活者がつながり、未来の美の可能性を共創する施設」として新たなステージを迎えました。
Shiseido Beauty Parkのリニューアルを取りまとめる中西裕子さんは、「資生堂社はアートとサイエンスを、社の DNA として大事にしています。1階は『サイエンス』、 2階が『アート』というテーマで大きくリニューアルしました」と話します。
2025年1月にリニューアルした1階は、サイエンスの視点から美を体験できるフロア。
未来の顔予測が分かる“美の検診”サービスや、研究所オリジナルブランド、薬膳や栄養学を取り入れたキッチンラボなど、5つのラボを展開しています。


(左)株式会社資生堂 アート&クリエイション本部 コーポレート価値創造室 ヘリテージグループ マネージャー 丸山鉄臣さん
そして、2026年1月、2階フロアに「Shiseido Art & Heritage Passage」がオープンしました。
5つの展示からなる「Origin」ゾーンは、1872年の創業以来の資生堂社の歩みがさまざまなコンテンツで表現され、ここでしか味わえない格別な展示空間になっています。
「Passage(パサージュ)は散歩道という意味で、創業の地・銀座を歩くように見て回れる空間をコンセプトとしています」
そう話してくれたのは、2階部分を担当する丸山鉄臣さんです。
四季で移り変わる特別展示は見どころの一つ!
丸山さんが見どころとしてまず紹介してくれたのは、四季で移り変わる特別展示「Shiseido Seasons」です。
「資生堂社は四季を大切にしてきました。四季を通じて提案してきた美は、その時代や文化の価値観を映し出しています」と丸山さん。
4月2日からは、春の展示「pink pop」がスタート。
1968年春に発表され流行を生み出した「pink pop」を切り口に、若さや希望、自由の象徴としての“資生堂のピンク”を味わってみてください。


資生堂書体に宿る資生堂の美
その隣は、「1872」から始まる展示のコーナーです。
1872年は、日本初の民間洋風調剤薬局として銀座に創業した年を表しています。
ここでは、創業者・福原有信氏のものづくりの精神、それをさらにデザインにまで発展させ、美を追求した初代社長・福原信三氏のフィロソフィーが紹介されています。
中西さんが「一番好きな場所」と話すこのコーナーでは、『資生堂書体』というオリジナルフォントにまつわる印象的なエピソードを聞かせてもらいました。
「毎年デザイン部門の新入社員が資生堂書体を手で書き、止めやはね、縦横の比率だったりと、そこに宿る美を体得していきます。そうやって受け継いだ美意識を、現代にイノベーションしていくのが我々の強みです」

根源を引き継ぎつつも革新していく資生堂らしさがフォントにも

まるで美術館のような美しい化粧品や香水の数々
壁一面に並ぶ歴代の商品が、そのパッケージやボトルの美しさが引き立つように展示されているのが「商品を藝術化する」コーナーです。
右に進むにつれて時代が現代に近づき、訪れる人によって、懐かしさやときめきを感じるアイテムがあることでしょう。

記憶の中の香りを調香できる体験コーナー
続いて、丸山さんイチオシの「香水は生きている」という香りの体験型コーナー。
「一人ひとりの大切な記憶に合わせた香りは、約 2000通り。資生堂社の香料研究チームが、独自に開発したものです。」と丸山さん。社内外問わず人気なのだそう。
「香水を芸術品にまで高めたい」という初代社長のこだわりから生まれた香水。
「そんなストーリーを感じていただきながらの追体験は、ロマンにあふれ、素敵だなと思います」と丸山さんは話します。


調香体験では、質問に答えていくと、最後に自分の記憶と紐付いた香りが生成されて、小瓶を開けると香る仕組みになっています。
「香りは五感の中でも脳と最も紐付いていると言われているんですよ」と丸山さん。
ここでつくった香りは、QRコードで保存して、また訪れた時に同じ香りを体験することもできます。
このほか、さまざまな文化活動を紹介した「生活を彩る」、「社会と共にあゆむ」のコーナーも。
西洋料理との出会いの場をつくった「資生堂パーラー」や現存する日本最古の「資生堂ギャラリー」、美しいデザインの「子供服」の輸入とその後の制作など、文化やアートを牽引してきたヒストリーにふれられます。

美容情報以外にも、ファッションや海外のインテリアなど最先端のトレンド情報を届けた
今回伺った「Art & Heritage Passage」では、まさに“Heritage”の名にふさわしい、資生堂の美と知の追求を体感しました。
今回のリニューアルについて、中西さんは「創業154年目の歴史をどのように今の社員みんなで背負っていくのか、現代的にどう解釈し、どう表現したら、みなさんの目に留まっていただけるだろうかと、これらをまとめあげるのは相当難しいことでした」と話します。
また、丸山さんは「ご案内した方々から、空間が本当に美しいですねと言っていただけることが、本当にうれしいです。資生堂の美意識と、アートとサイエンスのコラボレーションを体験いただける。この場をご用意できたことに誇りを感じています」と話してくれました。
化粧品という身近な“美しいもの”の背景にある研究と表現の歴史にふれ、これまで以上に化粧品を愛おしく感じるようになりました。
美術館や博物館ともいえるこの場を、ぜひじっくりと味わってみてください。
資生堂グローバルイノベーションセンター《Shiseido Beauty Park》
<住所>横浜市西区高島一丁目2番11号
<アクセス>みなとみらい線「新高島」駅 1・2番出口すぐ
JR/市営地下鉄「横浜」駅 東口から徒歩10分
<入場料>無料
<公式サイトURL>https://shiseidobeautypark.shiseido.com/?rt_pr=tru21
<公式SNS(Instagram)>https://www.instagram.com/shiseidobeautypark/
