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取材記事

【取材記事】みなとみらいに中華街の春節がやってきた!本場のランタン巡りにでかけよう

街中に色とりどりのランタンが飾られ、獅子が舞ったり、爆竹が打ち鳴らされたり。
中国のお正月である「春節」でよく見られる光景ですが、横浜中華街でも楽しむことができます。
今年はこの春節が中華街を飛び出し、みなとみらいにもやってきました。 

日本では1月1日の元旦に新年をお祝いするように、中国では春節といって旧暦の元旦に盛大にお祝いが行われます。今年は2月1日が旧暦の元旦にあたります。 

横浜春節祭は、中国の春節を横浜でも楽しめるようにと中華街で長く続けられてきたお祭りで、今年の「2022春節」は36回目の開催となりました。 

横浜中華街発展会協同組合 理事長 高橋伸昌さん

「中華街のイベントを中華街の外でも行ったら、もっとたくさんの人に横浜を楽しんでもらえるのではないかと考えていました」と話すのは、横浜春節祭を主催する横浜中華街発展会協同組合理事長の高橋伸昌さん。 

横浜春節祭は、これまで中華街エリアでのお祭りでしたが、これを「みんなのお祭り」「横浜のお祭り」として発展させていきたい、そんな高橋さんら中華街のみなさんの夢を乗せたランタンオブジェや中華獅子が、今年初めてみなとみらいに足を踏み入れることになったのです。 

中国の職人さんが手がけた本場のランタンオブジェ

横浜中華街でのランタンオブジェ展示は、2021年から始まったものでした。 

2020年の春節に、横浜市と同じく中華街のある長崎市を訪れた高橋さんは、「長崎ランタンフェスティバル」を体験しました。「これはいいぞ!」と感銘を受けたそう。ぜひ横浜でも実現したいと、翌年には横浜中華街でも展示することを決めます。 

ランタンオブジェは中国・四川省にある工場に発注し、現地の職人が一つひとつ手作りしたものです。折しもコロナ禍の影響で、世界各地でイベントの中止が相次いでおり、発注先の工場も製作のキャンセルが大量に発生していたところでした。 
そんな最中、横浜中華街からランタンオブジェの注文を受けたことが非常に喜ばれ、重慶港から横浜港へ船で出荷される際には、重慶市長がテープカットを行うなど盛大なお見送りを受けたそうです。 

そうして、船を渡った本場のランタンが、2月1日から15日まで横浜中華街はもちろん、みなとみらい線の駅や、横浜ランドマークタワー、パシフィコ横浜ノースなど、合計11カ所に設置されています。 

龍に三国志、中国四大美人……。どれも見応えたっぷり

横浜高速鉄道株式会社 経営管理部経営企画課
広報係長 松本牧子さん(右)
主任 白井梨沙さん(左)

「中華街を飛び出して他の街でも、ということでお声がけくださり、みなとみらい線の駅構内にランタンオブジェを置かせていただくことになりました」。横浜高速鉄道株式会社の広報係長 の松本牧子さんと主任の白井梨沙さんは言います。 

同社は横浜駅からみなとみらいを経由して元町・中華街駅までを結ぶみなとみらい線を運営しており、横浜駅、みなとみらい駅、馬車道駅、元町・中華街駅の4駅にランタンオブジェを設置しました。 

「中華街のランタンオブジェがみなとみらいに置かれるのは初めてのことで、新しい取り組みです」と松本さん。 
みなとみらい駅に設置されているのは「中華雄獅(ちゅうかしし)」。獅子は疫病退散、無病息災、家内安全、商売繁盛など多くの福をもたらすと言われています。 

駅構内を忙しなく行き交う人々も、改札機の横に忽然と現れたランタンオブジェに「おやっ?」と足を止め、記念撮影する姿も見られました。 

「勤務先のあるみなとみらいへ行く時には、元町・中華街行の電車に乗っています。終点まで行くことはあまりないのですが、ここで中華街のランタンを見ることができてうれしいです。ぜひ中華街にも足を延ばしてみたい」。ランタンオブジェをスマホで撮影していた男性はこんな感想を語っていました。 

みなとみらい駅 改札横「中華雄獅(ちゅうかしし)」

馬車道駅には、京劇のお面をモチーフにした「三面柱(さんめんちゅう)」と呼ばれるランタンオブジェが2体展示されています。三国志に登場する諸葛亮(しょかつりょう)、曹操(そうそう)、孫権(そんけん)の男性バージョン、中国四大美人と言われる王昭君(おうしょうくん)、貂蝉(ちょうせん)、楊貴妃(ようきひ)の女性バージョンにそれぞれ分かれており、3つの顔が駅構内に行き交う人たちを見守っています。 

「吹き抜けの場所に展示されており、その大きさと迫力を感じていただけるはず。ぜひご覧いただきたいです」。
松本さんと白井さんも太鼓判を押すおすすめのランタンオブジェです。 

馬車道駅 改札内 「三面柱(さんめんちゅう)」
馬車道駅 改札内 「三面柱(さんめんちゅう)」

みなとみらいのシンボルである、横浜ランドマークタワー。ランドマークプラザ1階にあるサカタのタネガーデンスクエアに設置された「三面柱」は、1月下旬まで中華街の山下町公園で展示されていたもの。その後こちらにお出かけしてきています。 

2月1日〜6日と2月11日〜13日には、ランタンオブジェと一緒にチェキで撮影してもらえるイベントがあり、プリントされた写真に付いているQRコードを読み取り、アンケートに答えるとみなとみらいポイントアプリクーポンがもらえます。 

ランドマークプラザ「三面柱(さんめんちゅう)」
ランドマークプラザ「三面柱(さんめんちゅう)」

(動画:みなとみらい線 えむえむさんと巡る「2022春節」ランタンオブジェ巡り)

(その他、11箇所に設置されているランタンオブジェの一部)

横浜駅 改札内 「東方巨龍(とうほうきょりゅう)」
元町・中華街駅 改札内 「年々有余(ねんねんよゆう)」
「西遊記 雷音寺」(現在は、KAAT 神奈川芸術劇場に展示中
パシフィコ横浜展示ホール「桃の木&獅子」

春節の元旦にあたる2月1日には、横浜中華街とパシフィコ横浜が連携して横浜の観光を活性化させていこうという包括連携協定の調印式が行われ、横浜中華街とみなとみらいが一緒に横浜を盛り上げるための新たな一歩を踏み出しました。 調印式では、邪を払い福をもたらす中国獅子舞が披露されました。

横浜中華街×パシフィコ横浜 包括連携協定調印式
株式会社横浜国際平和会議場 代表取締役社長 額田 樹子さん(左)
横浜中華街発展会協同組合理事長 高橋 伸昌さん(右)

また、MARK IS みなとみらい のえきまえ広場と、みなとみらい線駅構内、ランドマークプラザのサカタのタネガーデンスクエアでも中国獅子舞が行われました。福をもたらす獅子が舞うことで「邪をはらい、福を招く」そうです。

獅子を操るのは、横浜にある二つの華僑学校の学生とその卒業生たち。「飛んだり跳ねたり、複雑な動きを数人が連携して表現し、お互いの信頼関係があって成せる業です」と横浜中華街発展会協同組合理事長の高橋さんは言います。 
みなとみらいで中国獅子舞が行われるのは初めてのこと。サプライズで登場した中国獅子舞に観光客も喜んでいました。 

ランタンオブジェを巡るスタンプラリーで福引を

さらに、ランタンオブジェを楽しんでいただくため、合計11ヶ所に設置されたランタンオブジェ巡るデジタルスタンプラリーが2月1日から15日まで開催されています。 

各オブジェに設けられたプレートにスマホをタッチするか、QRコードを読み込むとスタンプが貯まります。貯まったスタンプの数に応じて景品に交換したり、「紅包(ほんぱお)くじ」という福引券に引き換えることができます。 

「横浜中華街では36年ぶりに実施する福引です。食事券やホテルの宿泊券が当たりますので、これを機にみなとみらいや中華街の新たな魅力を発見していただけたら」と高橋さん。 

2022春節のテーマは「原点回帰」。
コロナ前のような賑やかな中華街が戻ってくることを目指して頑張ろう、という意気が込められています。 

「みなとみらい線には横浜中華街の入口となる『元町・中華街 駅』がありす。他にも沿線にはたくさんの面白いスポットがありますし、1日乗車券を使えば横浜駅からみなとみらいも中華街も、自由自在に移動していただけます。春節は大きなイベントなので、みんなで盛り上げていきたいですね」と松本さん。

高橋さんは、「点と点がつながって線となれば、それが辺となり面の強さが生まれます」と言います。 

みなとみらいと中華街、それぞれの点を結ぶみなとみらい線、その沿線上で穏やかな光を放つ獅子や三国志の英雄たちは、みなとみらいを訪れる人たちへの「疫病退散!」と「商売繁盛!」を願っているかのようです。

 

横浜中華街公式サイト「2022春節」イベントページ